1人とポニーと道

ひとりすと日記

ドルチェ

 去年から楽しみにしていた千住真理子さんのCD、今日買ってしまいました。

私は、ヴァイオリンの音色が好きなのです。

低めの、音量のある音も大好きだけど、特に高音。

高音でも、のびのび滑らかに、妖しく奏でられる音色を聴くと、背筋がゾクゾクするのです。

演奏は、弦を弓で撫でているような、華奢な女性らしい演奏よりも、

男性的な、力強いタイプの演奏が好きなのです。

その点、千住さんは華奢な女性ですが、音色は、それに反して力強い感じがするので好きなのです。



 音楽のことは、今でもあんまり詳しくないし、元々そんなに興味も無かったけど、

でも、好きなんです。

 きっかけは8年程前、その施設に何気なくぶらりと立ち寄った時のことです。

その、妖しく情熱的な音色に、私の心は一瞬で虜にされてしまったのです。

 その時は趣味のドライブの最中でした。

ドライブしていてまだ新しいその看板を見つけ、

(よくあるタイプの観光施設だな。ここにも出来たのか。)と、

ややつまらない、平凡なものに思いながらも、他はみんな行ったことがあったので、

半ば「仕方なしに」、入ってみたのです。

当時はまだ出来て1年とのことでした。

それだけに、観光客もそこそこで。

 ところが・・・そこで1時間に1度演奏される弦楽四重奏

これが大変素晴らしかったのです!

その、小さな1施設がチェコから招いたと言う、少なくとも、日本では全く無名のカルテット。

その名も「アレキサンダー プラハ カルテット」!

彼らの姿もそれぞれに個性があり、親しみを持てるものでしたが、

彼らの演奏は、本当に素晴らしかった!

大柄な彼らの太い腕と、その愛器から生み出される音色は、

高音は、思わずゾッとする程強く、魅惑的で妖艶でどこまでも伸びやかで、

中低音は胸に響くような迫力がありました。

聴衆は、やはり私のように、何気なく立ち寄った風の人々が多かったのですが、

そんな人達でも、思わずじっと聞き入っているのです。

曲が終わると、嵐の拍手と感嘆の囁きが。

 係員さんから、そのカルテット(全員プロバンス出身とのこと)が3ヶ月滞在して演奏を続けることを

聞き出すと、私は1月に3回、早朝に発ってそこに通ったのです。

 翌年来日した際も、当然聴きに通いました。

その次の年には、とても残念なことに、第一ヴァイオリニストのアレックスさんは引退されており、

まだ若い、別の方と代わっていました。

 因みに、レインボー プラハ カルテットの第一ヴァイオリニストは、このアレックスさんの

お嬢さまとのことでした。

力強く迫力のある、アレックスさんの演奏とは対照的な、若い女性らしい演奏をされていました。

 係員さん達によれば、アレックスさん達は施設が出来て以来、2番目に演奏が上手とのことでした。

あれ以来、冬季以外は演奏家さんが変わる度に通いますが、

未だに、彼らを越えていると思える演奏家さんには出会っていません。

 でも、ここには他にも好きなものがあるのです。

シャボン玉を吹き、自慢げに自分で拍手するクマ。

小さい教会からの、午後の湖面の眺め。

ディスクオルゴール、巨大なダンスオルガンの、賑やかで楽しげな音色・・・

(私は個人的に、ダンスオルガンの演奏曲目の中では、「イン・ザ・ムード」が一番好きなんです。 

たまにリクエストしたりします。笑)
 
 でも何より、生の演奏が安く聴けると言うのは、庶民にとって、とっても嬉しいことなのです。

今ではそこは、リピーター達の集う、知る人ぞ知る施設になったようで、観光バスも何台も訪れるように

なっています。
 
 
 話が反れてしまったけど、本当は真理子さんのリサイタル行きたかったんです。

でも、予定が合わないのと、

生の演奏だと、その時の演奏家さんの心境などで音が変わってしまうし、聴き直しが出来ないし、

それに節約のため、CDにしました。(今夏も好きなだけドライブに行きたいので。笑)

これなら憧れのデュランティの音色が、いつでも、最高の席で、目近で、聴き放題!

まだ全部聴ききれてはいないけど、時折、スミレ色の光を感じさせる、豊かで華やかな音色・・・

ピアノ演奏に向いていそうな曲を、ヴァイオリンで演奏してて、冒険心一杯!?

うー・・んと少し、?なとこもあるけど(私は詳しくないけど、何となくです。ごめんなさい)

別の人が演奏するパートもあるからかな。

多分、千住さんがこれから、デュランティの音色をもっともっと華やかにして行くのでしょう。

大好きなヴァイオリンの音色でいっぱいの1枚です。

 私はこの通り、あまり知識がないので、漠然と感じたことを書いてみました・・・

(詳しい方ごめんなさい)